今回は「斜め上編」。
ロレックス、オメガ、タグホイヤー・・・はもうおなか一杯、
雲上ブランドも何か違う・・・
「そこに行くかー」という賞賛が欲しい・・・という、
斜め上を行きたい方に向けて「しろくま四分類」に沿ってコレクションを提案していきたいと思います。
今回紹介の四本全てを揃えた場合は計1135万6600円(税込)となります。
①ドレス × シンプル
使用場面・・・日々のビジネスシーン全般
ラング&ハイネ LANG&HEYNE
フリードリッヒ3世 FRIEDRICH III
価格は385万円(税込)
芸術品収集癖があったザクセン王のもとで芸術的な宮廷時計が発展し、栄華を誇ったザクセンの姿を再び現代に蘇らせたい。
そんな想いからラングさんとハイネさんが2001年に立ち上げたドイツのブランドです。
ケースは18Kホワイトゴールド製。
大きさは39.2mm、厚さは10.5mm。
ガルバニック仕上げが施された重厚感のあるブラックダイヤルに、ローマ数字の時字。
針はローズゴールド製のCATHEDRAL HANDS(カテドラル・ハンズ=大聖堂をモチーフにした)型、外周にはレイルウェイトラック、6時位置にスモールセコンド。
ラグは三本で構成されており、真ん中のラグがあることで堂々とした印象に。
上の写真はフリードリッヒ3世のローズゴールド製のモデルの写真ですが素材以外はご紹介のモデルと同じ。
シースルーバック仕様になっており、ラング&ハイネの真骨頂である「芸術的なムーブメント」が鑑賞できます。
価格は高いですが、文句なしの完成度。
表面は、ホワイトゴールド製なので一見するとSS(ステンレススチール)にも見えますし、華美な装飾もないので、日常のビジネスシーンで使っても全く嫌味はありません。
しかし実は超高級な凄い時計をしているという自己満足感は計り知れないものがあると思います。
400万円近く時計に出すならもっと分かりやすいメジャーなステータスブランドに走りがちですが、あえてラング&ハイネという、斜め上を行くチョイスです。
↓ご紹介のモデルとは違いますがイメージのため。
Lang & Heyne at Baselworld 2018
②スポーツ × シンプル
使用場面・・・カジュアルOKなビジネスシーン、アウトドア など
H.モーザー H.Moser & Cie.
パイオニア・センターセコンド
価格は157万3000円(税込)
ケースはSS製、大きさは42.8mm、厚さは11.3mm。
120m防水を備え、針にはスーパールミノバ(夜行塗料)が付いています。
ダイヤルはH.モーザー得意の「フュメダイヤル」(フュメ=煙)。
ぼわっとした不思議な色合いに飾り気のない表情を見ればH.モーザーと一見して分かるブランドアイコンです。
ラバーベルトになっており、エレガントなスポーツウオッチとして活躍しそうです。
革ベルトに変えればより上品な場所でも使えますね。
ラグジュアリースポーツというカテゴリーでは雲上ブランドをはじめ様々な高級ブランドがひしめき合っていますが、斜め上をいくため、あえてH.モーザーをチョイス。
H. Moser & Cie Pioneer Centre Seconds Fume Dial Blue (3200-1200) Luxury Watch Review
③ドレス × コンプレックス
使用場面・・・高級店での買い物や、高級レストランでの食事といったラグジュアリーなシーン など
ブランパン BLANCPAIN
ヴィルレ VILLERET
QUANTIEME-PERPETUEL
6057-3642-55A
価格は450万3600円(税込)
ブランパンといえば1735年に設立された世界最古の時計ブランド。
またジャンクロードビバーがブランパンを買収して機械式時計の復興に大きな功績を果たしたことでも知られています。
ヴィルレはブランパンのクラシックなラインナップで、ご紹介のモデルは「パーペチュアルカレンダー」搭載のコンプリケーションウオッチです。
月(12時位置)・日(3時位置)・曜日(9時位置)の表示があり、うるう年を判別して表示する複雑機構。
ケースは18Kレッドゴールド製で上品に仕上がっています。
大きさは38mm、厚さは10.2mm。ドレスウオッチです。
自動巻きでパワーリザーブは95時間もあります。
450万円も出すので、ここはさすがに五大ブランドに行かせてよ、というところですが、そこを外し、斜め上をいくため、あえてブランパンに行くというチョイスです。
④スポーツ × コンプレックス
使用場面・・・休日のお出かけ全般
パルミジャーニ・フルリエ PARMIGIANI FLEURIER
トンダ メトログラフ
Ref: PFC274-0002500-B33002
価格は143万円(税込)
1996年創業と歴史は浅いブランドですが、もともと時計修復師として「神の手」を持つと称されていたパルミジャーニさんが、周りに後押しされて設立されたブランドです。
ご紹介のモデルですが、ケースはSS製、大きさは40mm、厚さは11.7mm。
3時位置にはスモールセコンド(目盛りが右半分しかありませんが、秒針はレトログラードではなくふつうに一周します)。
クロノグラフ機能があり、6時位置は12時間積算計、9時位置には30分積算計。
ブレスレットはチタン×ステンレススチールのコンビになっており、強度もあがり、軽く、低アレルギーと使う人に優しい仕様になっています。
エレガントで、アクティブな都会的、現代的な生活にふさわしいデザイン。
やはりパルミジャーニ・フルリエといえばムーブメント。
機械自体のつくりも然ることながら、コート・ド・ジュネーブ装飾の入り方が独特で綺麗な貝殻にも見えます。
自動巻きローターは22Kゴールド製。波上の美しい彫刻が施されています。
Parmigiani Fleurier Tonda Metrographe Luxury Watch Review
「パルミジャーニ・フルリエ」自体、一般にほとんど認知されていないブランドですし、知っている人であっても装飾が美しいクラシカルなドレスウオッチを手掛けるブランドというイメージかと思われます。
このカテゴリーでもラグジュアリースポーツウオッチがひしめきあっているところですが、「ここをパルミジャーニ・フルリエでいくか!」と驚かれるかもしれませんが、斜め上を行く趣旨ですから狙いどおりですね。