機械式腕時計を買おうと探している方に向けて、当店が厳選した機械式腕時計をご紹介します。
今回は、以下の条件で考えます。
- 予算450万円
- シンプル×ドレス
- ツウなブランド
- インパクトもある
450万円も腕時計に使える方はそうはおられないと思いますが、紹介したいと思います。
1801-1200, ENDEAVOUR PERPETUAL MOON | H.モーザー-H.Moser & Cie.|スイス・シャフハウゼン製の高級時計
H. モーザー H.Moser & Cie.
エンデバー endeavour
パーペチュアル ムーン コンセプト perpetual-moon
価格425万円(税抜)
何の変哲も無い、ただの文字盤が黒い、ムーンフェイズ付きの腕時計にしか見えないのに、「何でこんなに高いの?」と思われたのではないでしょうか。
当然ケースの素材は金(ホワイトゴールド)なのか、と思いきやステンレススチール(SS)です。
しかも、時字も、ブランドロゴも一切ないではないかと。
しかし、これだけ高いのには、大きく二点のポイントがあります。
まず、特徴的な文字盤の色です。
ただの黒では?と思いきや、Vantablack®(ベンタブラック)という特殊な色です。
ベンタブラックは、地球上で知られている限り、「最も黒い物質」とされています。
Vantaというのは、Vertically Aligned NanoTube Arraysの略です。
反射率が極めて低く(0.036%)、つまり、光をほぼ吸収してしまうので、光をほぼ反射しません。
人工衛星に載せられる機器にコーティングされるといった使われ方をしています。
しかし、それで400万円以上するなんて・・・と思われたと思います。
実は、ムーンフェイズが複雑機構となっています。
すなわち、モデル名のとおり「パーペチュアル ムーン」です。
どれくらいの精度か?誤差は何と「1027 年で1日」です。
一般的なムーンフェイズでは、3年で1日くらいの誤差が出ます。
高精度なムーンフェイズでも、122.6年で1日くらいの誤差が出ます。
これでも十分すごい数字ですが、このモデルは「1027 年で1日」という超高精度な数字を叩き出します。
ここまで超高精度なムーンフェイズをつくれるブランドは、A.ランゲ&ゾーネ等、かなり限られます。
ちなみに、パワーリザーブも7日間とかなり長いです。
大きさは42mmでやや大きめです。
このモデルは、一見すると、ただの文字盤が黒い、ムーンフェイズ付きの腕時計にしか見えませんが、中身はすごいことになっており、高額になっています。
ここまで来ると、かなりの時計ツウでないともはや理解不能でしょう。
なお、価格は同じで色違いでこういうのもあります。
1801-0400, ENDEAVOUR PERPETUAL MOON | H.モーザー-H.Moser & Cie.|スイス・シャフハウゼン製の高級時計
こちらは18Kレッドゴールド製のケースです。
文字盤は、H. モーザーの特徴である「フュメ」仕様になっています。
フュメとは、フランス語で煙の意味です。
青い色がふわぁっとなっている感じがしますね。
こちらもセンスが良く、黒とどちらが良いか悩むところです。
最後に、高精度なムーンフェイズのイメージが湧きにくい方のために、A.ランゲ&ゾーネのHPから動画を引用しておきます。
Astronomische Komplikation: die orbitale Mondphasenanzeige – A. Lange & Söhne