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時計屋放浪記【ボールウォッチ】エンジニアⅢ オハイオ NM9126C-S14J-SL BALL  Watch ENGINEER Ⅲ

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904Lステンレススチール製のボールウォッチ新作(2019年)のご紹介です。

 

私が試着した時計がこれです。

 

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ボールウォッチ BALL  Watch

エンジニアⅢ 

オハイオ Ohio

NM9126C-S14J-SL

価格は17万円(税抜)

 

ボールウォッチは、1891年にウェブ・C.ボールにより設立された米国・オハイオ州生まれで、米国鉄道史とともに歩んできたブランドです。

 

ボールウォッチのブランドストーリーについては以下の記事で詳述しておりますので是非ご覧ください。

 

 

www.shirokuma-watch.com

 

ボールウォッチは大きく分けて、

 

  1. 「エンジニア」シリーズ・・・Ⅱ/Ⅲ/M/マスターⅡ/ハイドロカーボン
  2. 「トレインマスター」シリーズ
  3. 「ストークマン」シリーズ

 

 の3つのラインナップで展開しています。

 

ボールウォッチの哲学は「産業に貢献できる機能性のある時計」をつくることであり、その時計づくりのコンセプトは、

 

”Accuracy under adverse conditions”

 

すなわち「あらゆる過酷な環境の下で正確に時を告げる」というものです。

 

エンジニアⅢは「スポーツウォッチ」のタフさと「ドレスウォッチ」のシャープさを兼ね備えた、スーツにも合う、実用性のある腕時計です。

 

この価格帯でこういった要素を併せ持った時計は、案外少ないところです。

 

オハイオの全体的な雰囲気としては、ロレックスのエクスプローラーⅠとイメージが重なります。

 

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エクスプローラーⅠはベンツ針で、スポーツ感が強めです。

 

www.shirokuma-watch.com

 

他方、エンジニアⅢの方は、ドーフィン針を採用しており、また針の端にデザインされた「RR」(ダブルアール。「Rail Road」鉄道の意)がエレガントで、ドレッシー要素が強めになります。

 

ご紹介のエンジニアⅢオハイオ最大の特徴は、SS(ステンレススチール)製ケースです。

 

ここでは平凡なステンレスではなく「904L」という高級素材が使われています。

 

高級腕時計に用いられるSSは、一般に「304」「316L」です。

 

これに対して「904L」は、ロレックスが採用していることで有名で、腐食やサビ、酸に対して優れた耐性を有しており、化学産業や医療器具、自動車部品といった最先端分野で用いられているSSです。

 

ならば、他の高級ブランドでも「904L」SSを採用すれば良いのでは?となりそうですが、そうなっていない理由は「904L」は硬度が極めて高く、現在の技術水準では加工が容易でないことにあります。

 

「あらゆる過酷な環境の下で正確に時を告げる」というコンセプトからは、SS素材もこだわりたいところで、ボールウォッチは2019年の新作で「904L」を用いたことで、一つ大きなハードルを越えてきました。

 

確かに加工精度をロレックスと比較してしまえば遠く及ばずですが、20万円弱という価格で高級かつ加工困難な「904L」SSを採用したことは賞賛に値します。

 

そして、ボールウォッチといえば、「夜光塗料」も見どころです。

 

針とアワーマーカーには、マイクロ・ガスライトというトリチウムによる夜光塗料が用いられており(チューブ内に封じ込められているので人体に影響はない)、暗闇でも視認性が良く、しかも光り方がきれいです。

 

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ただし、トリチウムは十数年で発光しなくなるので、引き続き夜光機能が欲しい場合は文字盤と針一式の交換を要します。

 

メーカーに交換を依頼すれば対応してもらえます。

 

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裏蓋にはボールウォッチのブランドヒストリーを象徴する列車が刻印されています。

 

オハイオを試着したところ、ずしっとした重みがありましたが、SSが904Lということで素材自体の良さは感じましたし、文字盤の表情(インデックス、針など)がとてもスタイリッシュで、けっこう良いと思いました。

 

100m防水と防水性は十分ありますし、デイ・デイト(曜日・日付)表示もあり、実用性も申し分なく、これがアンダー20万円で買えるのは大きな魅力です。

 

ボールウォッチは日本では取り扱っている店がまだまだ少ないブランドですが、904Lの採用はインパクトがありましたし、今後ますます人気が出ていくものと思います。

 

 
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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