(時計屋という聖地へ 一本を求め 次の一本を求め さまよう
しろくま腕時計紹介店の 時計屋放浪記 ~♪)
tTissot ジェントルマン パワーマティック80 シリシウム。オーセンティックで都会的な、現代紳士のためのタイムピース。1274071104100
基本スペック(ティソ公式HPより引用)
重量(g) 164
防水 10気圧防水(100 m/330 ft)
幅(mm) 40
ラグ(mm) 21
厚さ(mm) 11.5
パワーリザーブ 最長80時間
傷防止加工無反射コーティングドーム型サファイアクリスタル
価格は10万4500円(税込)
最初に目に入ったのが美しくポリッシュされたベゼル。
ティソは1853年に創業。手ごろな価格で品質の良いスイス製の時計が手に入るとあって、スイスの庶民に親しまれているブランド。日本で言うところのセイコーのような存在。
適度に重量があり、装着感は良好だ。
ただコロナ禍であいにくゴム手袋着用での試着となった。違和感のある画になってしまったので、ティソ公式インスタグラムから画像を拝借してきた。
まずはビジネスフォーマルなスタイルでのリストショットから。
特に注目は「ブレスレットの質感」。ブランド名などを伏せていくらに見える?50万円だと言われても、まあそんなもんかと思ってしまう。結構いい値段がしそうな腕時計に見えるのは間違いない。ブルーダイヤルは青いシャツとの相性が抜群。
お次は、カジュアルなファッションでのポケットショット。
カジュアルなスタイルにもハマっている。ブラックやホワイトといった見慣れたフォーマルなカラーではない「ブルー」という「ハズシ」感が、カジュアルにも難なく溶け込める要素になっている。
あらためてブレスレットの質感に触れておきたい。形状は三列ブレスで、外側二列は筋目加工、中央の列はポリッシュ加工となっている。これは、よく見慣れたアレにそっくりだ。
ロレックスのブレスレットは904Lスチールと言う特殊で硬質な高級スチールで完璧に加工されている。
一方、本作は一般的な高級時計に用いられている316Lスチールと言う素材が用いられている。当然ながらロレックスの加工精度や質感とは比ぶべくもないが、そうは言ってもそれに近い出来という印象である。本作のイメージに近いロレックスのブルーデイトジャスト(ref.126200)は74万3600円(税込)だ。本作とはおよそ7倍もの価格差があり、デイトジャストには手が届かなくとも、10万円の本作でもそのイメージに近い代用品になり得る。むしろロレックスだと「そんなイイ時計しやがって」と陰で言われて着けづらい職場もあるだろうが、これだと全く嫌味がなく着けられる。
10気圧防水(100 m/330 ft)は日常生活で想定されるシーンでは水のことを気にせず時計を使用できるレベルだし、80時間パワーリザーブは現在の機械式時計製造技術のもとでは「ロングパワーリザーブ」と評価できる性能である。
ティソ「ジェントルマン パワーマティック80 シリシウムブルー」。筆者個人の意見では質感とスペックをトータルで見て「10万円」というのは驚きだ。予算10万円でデイトジャスト風のシンプルな三針デイトを探している人がいたら勧めたいとおもう。