前回につづき、腕時計の「ガラス」の話です。
②ミネラルガラスは、市場に出回っている大多数の比較的安価な腕時計に用いられている風防です。
モース硬さで言うと、3~6程度といわれており、日常生活で擦った際に傷が付く可能性があります。
下記モデルはミネラルガラスの例ですが、傷が付きにくいよう特殊強化処理を施しています。
SBSA017 | Seiko 5 Sports | セイコーウオッチ
③プラスチックガラスは、ミネラルガラスが出回る前に普及していた風防です。
昔は腕時計の風防としてのサファイアクリスタルを量産製造する技術がなかったので、たとえばロレックスでもプラスチックガラスが用いられていました。
今となってはプラ風防(プラスチックガラス)のスポロレ(スポーツロレックス)は、びっくりするような高値で取引されています。
高級ブランドの機械式腕時計が高いのは、基本的に手間や素材のコストに比例するものです。その内の一つが、このガラス(風防)にあります。
最後に、風防だけでなく、ケース全体をサファイアクリスタルで作ってしまったモデルもあります。
HUBLOT BIG BANG UNICO MAGIC SAPPHIRE
時計のコストパフォーマンスを見るときに、「この低価格の時計でサファイアクリスタルを使っているんだ」、「結構値段がするのにミネラルガラスなんだ」というのは、一つの基準として参考になると思います。
以上、腕時計に用いられるガラスについてたしなみました。