しろくま腕時計紹介店

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腕時計のすすめ【グランドセイコー】Elegance Collection SBGK006

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機械式腕時計を買おうと探している方に向けて、当店が厳選した機械式腕時計をご紹介します。

 

今回は、以下の条件で考えます。

 

  • 予算230万円
  • シンプル×ドレス
  • エレガント
  • 会社の重役など社会的地位のある人物に相応しい
  • メイド・イン・ジャパン
  • ゴールド(金)で攻めたい

 

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グランドセイコー Grand Seiko

エレガンスコレクション Elegance Collection

SBGK006

価格は210万円(税抜)

 

日本が世界に誇る「グランドセイコー」。

 

SBGK006は2019年の新作です。

 

1877年、服部金太郎が「服部時計修繕所」を創業。

 

次いで「服部時計店」(1881)、「精工舎」(1892)、「第二精工舎」(1937)、諏訪精工舎(1959)を設立してウオッチメーカーとしての厚みが増していきます。

 

そして1960年、ついに技術の粋を結集した初代グランドセイコーが誕生しました。

 

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当時はスイス時計産業が時計マーケットを支配していた時期です。

 

その中でセイコーは「世界に挑戦する国産最高級の腕時計をつくる」という志をもって立ち向かっていきます。

 

1967年にはスイス天文台コンクールで上位を独占、同年リリースされたモデル(44GS)は、5振動/秒(1時間で18,000振動のロービート)で当時世界最高峰の精度を叩き出します。

 

1968年には国産としては初となる「10振動/秒」(1時間で36,000振動のハイビート)。

 

1969年には月差±1分という超高精度モデル(61GS V.F.A。Very Fine Adjustedの略)をリリースするなど。

 

1960年代は機械式時計メーカーとして大きく飛躍を果たしました。

 

その後、グランドセイコーはクオーツにシフトして展開していくことになります。精度に対するあくなき追及という観点からは必然の選択だったのかもしれません。

 

しかし、思うに、腕時計に求めるものの核心は精度ではなく、「機械」という遊び道具、心の余裕、子どもの頃に複雑に動く機械を見て感動した心、社会的なステータス、自己満足、といった無形の価値であり、それを見抜けないままに機械式時計づくりからフェードアウトしてしまったのは残念な選択でした。

 

次第にスイス時計は「歴史と伝統」「ステータス」「ラグジュアリー」といった機械式時計に求めるものをよく整理して、消費者に訴求することで(ジャン=クロード・ビバーによるブランパン再興など)、スイス時計産業の復活に結実しました(拙稿「腕時計のすすめ【ブランパン】ヴィルレ ウルトラスリム Ref.6651 1127 55B」参照)。

 

そこでセイコーは1990年代半ばから機械式時計づくりの復活に向けて再始動します。

 

高級機械式時計づくりに20年以上のブランクがあった状況で、再始動は容易ではなかったと思いますが見事に成し遂げます。

 

1998年にリリースされたモデル(9S5シリーズ)はスイスクロノメーター規格を上回る「新GS規格」に基づきつくられ、これが復活のシンボルとなります。

 

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このように紆余曲折を経てきたセイコーですが、2017年にはグランドセイコーをセイコーから切り離して、独立ブランド化し(これを機に文字盤上に「SEIKO」と「GS」を併記する方式もやめる)、ラグジュアリーブランドとしての位置づけを明確に、新生「グランドセイコー」となりました。

 

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ご紹介のモデルはグランドセイコーのエレガンスコレクションから「SBGK006」2019年の新作です。

 

まずケースは18Kイエローゴールド製です。

 

ベゼルやラグの上面はポリッシュ(鏡面仕上げ)となっています。

 

人の顔も鏡のように映るレベルに仕上がっており、ただならぬ高級感が漂っています。

 

ケースのサイドにはヘアライン仕上げ(筋目加工。髪の毛のように繊細な浅い線が一方向についている模様)が施され、ケースの裏側はまたポリッシュとなっており、立体感が出ています。

 

時字はシンプルかつ力強さを感じるバーインデックス。

 

シャープな印象のドフィーヌ針となっています。

 

ちなみに分針とパワーリザーブ表示針は、職人の手作業により先端が緩やかに曲げられており、ケースや風防などのカーブラインとの一体感が高められています。

 

9時位置にはスモールセコンド(秒針)、3時位置にはパワーリザーブインジケーターが配置されています。

 

目盛りもシンプルで視認性はかなりグッドです。

 

大きさは39mmとドレスウオッチとしては丁度良いサイズ感です。

 

風防はもちろんサファイアクリスタルですが、ドーム状になっています(高硬度のサファイアクリスタルをドーム状に加工するのは難しく手間がかかる)。

 

ドーム状になることで温和な表情になります。

 

ケースの厚みは11.6mmとまずまずの薄さに仕上がっています。

 

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SBGK006の裏蓋はシースルーとなっており、時計の中身(ムーブメント)を鑑賞することができます。

 

見てお分かりのとおりローターがありません。

 

SBGK006は手巻き時計となっています。

 

その分、ムーブメントを存分に鑑賞できます。

 

手巻き時計は、ケース右側のりゅうずを巻いて、ゼンマイを巻き上げるしか動力を蓄える方法がないので手間がかかりますが、まさにこれが機械式時計の醍醐味の一つです。

 

朝コーヒーでも淹れながら、じりじりとりゅうずを巻き上げ、1日の仕事に備える。

 

優雅ですね。

 

シースルーのガラスも当然サファイアクリスタルですが、グランドセイコーの獅子の紋章が透けて見えるという一工夫もされています。

 

プレートには立体感のあるコート・ド・ジュネーブ装飾が施されており、手の込みようが窺えます。

 

精度は-3~+5秒に収まっており、かなり高い精度と言えます(スイスクロノメーターでは日差-4~+6秒)。

 

パワーリザーブは72時間あるので実用面でも問題ありません。

 

ムーブメントは「完全」自社製。

 

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わざわざ「完全」と付けたのは、高級ブランドで自社製を謳っているところでも一定の部品は外部調達しているのが通常だからです。

 

たとえば「ひげぜんまい」という時計の精度を司る部品については「ニヴァロックス」というスウオッチグループのメーカーが製造するひげぜんまいが何と90%ものシェアを占めています。

 

ETA・セリタという汎用ムーブメント製造会社はもちろん、ほとんどのブランドで使用されています(自社で製造できないわけではないがコストとの兼ね合いでやっていない)。

 

この点、ロレックス、A.ランゲ&ゾーネ、パルミジャーニ・フルリエ、H.モーザーといったブランドは、ひげぜんまいまで自社製なので、真のマニュファクチュールといえます。

 

そしてグランドセイコーもその一つで、これはやはりすごいことです。グランドセイコーは世界に誇る日本の技術の結晶と胸を張って言えます。

 

会社で重役にも就いたし、そろそろ良い年齢だし、シンプルでエレガントだけど貫禄も出せる腕時計が欲しいと思ったら、グランドセイコーSBGK006はかなり良いと思います。

 

YouTubeのレビュー動画
2019 Grand Seiko Spring Drive Hand Wound SBGK006 Grand Seiko Watch Review

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