古き良きハバナテイストな腕時計のご紹介です。
私が試着した時計がこれです。
クエルボ・イ・ソブリノス CUERVO Y SOBRINOS
ヒストリアドール HISTORIADOR
トラディション TRADICIÓN
価格は39万5000円(税抜)
クエルボ・イ・ソブリノスは1882年、ハバナ/キューバにて創業されたブランドです。
さてキューバと言えば、
青い空、
(N・I様撮影写真を頂戴しました)
カリブの真珠と称される美しい海、
(N・I様撮影写真を頂戴しました)
カラフルな旧型アメ車、
(N・I様撮影写真を頂戴しました)
といった具合に美しい場所で、古くから世界的な人気旅行先となっています。
キューバは、16世紀にはスペインの植民地下におかれ、ラテンの文化芸術、ライフスタイルが根付き、19世紀末頃には世界中の知識人やビジネスマン、社交界の名士などが集う一大社交の場として発展した街ハバナを擁する場所でした。
とりわけ「エレガンス」「魅惑」「豪華さ」「ユニークでオリジナルなライフスタイル」といった、ただ自然や街並みが美しいというだけでなく、ラテンとカリビアンのカルチャーが融合した独特の自由で緩やかな雰囲気が旅人を魅了していたのです。
(N・I様撮影写真を頂戴しました)
そんな19世紀末の絶頂の頃にハバナに創業されたのが「クエルボ・イ・ソブリノス」でした。
各国から仕事やバカンスでハバナを訪れた富裕層にとって、この店に訪れて買い物をすることが「ステータス」だったのです。
そのブランドステータスは、パテックフィリップやロレックスが、クエルボ・イ・ソブリノスとのダブルネームによるモデルを製造していたことからも、相当高かったものと考えられます。
ロレックス 憧れのダブルネーム の起源と種類 後編 その1 | The Watcher in the Rye
このブランドストーリーについては詳しくは以下の記事をご覧ください。
ご紹介のモデルは「ヒストリアドール」という古典的な機械式時計のもつ「洗練さ」 や「気品」を表現したクラシカルなラインナップです。
その中の「トラディション」はブランド創立135周年を記念して2017年にリリースされた限定モデルです(限定882本)。
12時位置にはブランドロゴのインデックスが構え、6時位置上方にはスペイン語で “TRADICIÓN” と印字されています。
文字盤はシャンパンゴールド色で、ドット加工が施されており、これがかなりクセがあり個性的です。
そして、秒針先端の赤色が良いアクセントになっていますが、これは1950年代に流行していたスタイルを踏襲したものです。
ケースはSS(ステンレススチール)製、大きさは40mmです。
「ドーフィン針」でエレガントな表情になっています。
裏蓋はシースルーになっています。
時計の中身(ムーブメント)はCYS5102(ETA 2892-A2またはSW 300ベース)の自動巻きです。
中央の銅色の丸いものはキューバの古いコインをモチーフにしたメダリオンです。
ローターには「CYS」と彫刻装飾が施されています。
防水は3気圧と日常生活防水レベルなので、なるべく水がかからないようにしましょう。
パワーリザーブは42時間と物足りないものの、自動巻きということで許容範囲かと思います。
実物を着用した感じですが、大きさも重さも丁度よい感じです。
何より、シャンパンゴールドの文字盤に茶のベルトで「葉巻」のようなイメージに仕上がっており、ハバナ/キューバ感を味わうことができます。
銅色の針と茶のベルトでアズーロ・エ・マローネ(空色・栗色の組合せ)にはもちろん合います。
また、文字盤のシャンパンゴールドはかなり個性的でコーディネートが難しいかと思いきや、ベージュ系やアイボリー系と茶系の色の組合せのファッションにもよく合います。
(こんなイメージです↓)
ハバナテイストで、どこかクラシカルでもあるデザイン、これにハバナという場所で育まれたブランドストーリーも味わうと、じわじわと欲しくなってくる時計です。