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はじめに
サントス ドゥ カルティエ MM(WSSA0029)を筆者の時計コレクションに迎え入れて一ヶ月が経った。サントスの購入を検討中の方の参考になればと思うので、実際に愛用して感じたことを素直に述べてみたい。
【魅力1】万能である
サントスMMはどんな場面でも使える。日々のビジネスシーンや休日のカジュアルはもちろん、冠婚葬祭まで適応できる。
腕時計の評価基準に「万能力」という項目があるとすれば、かなり上位にランクするだろう。
腕時計の外見によるカテゴリー化を試みた下記の図(筆者作)で言うと、サントスの立ち位置は③だ。
更に③の中でのサントスの位置づけを考えると、①よりの③(ピンクの位置)となる。
このカテゴリーの腕時計(もちろんサントスだけではない)は非常に使いやすいので、一本持っておいて絶対に損はない。
【魅力2】コーデしやすい
場面を選ばないのはもちろん、どんな服装・コーデにも適応するのがサントスの大きな魅力。
時計だけで見るよりは実際に着用したものを見た方がイメージが湧きやすいので筆者のインスタにアップしている写真をいくつか紹介したい。
①カジュアル(グレー)
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平凡なロングTシャツxジーパンのラフなコーデ。
ここにサントスを加えるだけで、ラグジュアリーな印象になる。
②カジュアル(黒)
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ナイロンブルゾンのコーデ。
大きい径の時計だとアウターの袖への収まりが気になるが、サントスMMならすっぽり収まってくれる。
③ジャケット(薄めのブルー)
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薄いブルーのジャケット・ネクタイ・シャツに、白パンコーデ。
サントスの針(青)、ダイヤル(白)で、ブルーxホワイトコーデをまとめた例。
④ジャケット(ブルー)
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ハリスツイード生地のフランネルジャケットとの合わせ。
⑤ジャケット(ネイビー)
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こちらはネイビーのジャケット・ネクタイ、ブルーのシャツ、白パンのコーデ。
やはりサントスが違和感なくフィットしている。
⑥ジャケット(グレー)
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こちらはグレーのジャケット・パンツ、ネイビーのネクタイ、ブルーのシャツコーデ。
当然、グレーとステンレスの色味は調和する。
⑦小物との合わせ(ブルーのカフスボタン)
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サントスは針とリュウズの石がブルー。
カフスボタンの色もブルーで合わせるなど。細かいところまで丁寧に色を拾っていくと統一感が出て良いだろう。
【魅力③】丁度良いサイズ感
「万能性」とも密接に関係するが、MMのサイズ感は丁度良い。
サントスにはMM、LM、LLのサイズが存在するが、筆者がその中からMMサイズを選んだ理由は「最新世代のサントス ドゥ カルティエで 王道ウォッチの魅力を再(初)確認!|関口 優 | oomiya公式ウェブマガジン」でも触れられているとおり「ドレス用途でも」使えるからだ。
径が大きい時計は、良くも悪くも物理的に目立つ。控えめな装いで仕上げたい時はやはり径の大きさがポイントになる。
その意味では、LMサイズはどうしても物理的な大きさを感じてしまう面が否めない。実際、サントスMMを日々愛用している筆者が、先日、ショーケースに並んだサントスLMサイズを見て思わず「デカっ」と口走ってしまったことがあった。それくらいサイズ感は違う。
サントスにドレス用途としての活躍も求めたい場合には、やはりMMサイズが適任ということになるだろう。
コーデを紹介したインスタ写真でもお分かりのとおり、やはりMMサイズは腕元での収まり具合がよい。
【魅力④】ノンデイトなので針合わせが楽
実用時計において、これはかなり重要なことだろう。
四六時中時計を身に着けているわけではないので、次に使うときは時計が止まっていることも少なくない。
そんな時に日付まで合わせるとなると面倒だ。日付があるということは、午前・午後の区別も調整の必要があるということだ。
この点、サントスMMはノンデイトであり、時刻だけ合わせれば直ぐに使えるので、楽だ。また、文字盤のデザイン上も、デイトなしの方がすっきりしていて良いという評価もある。
サントスのLMサイズになるとデイトが付いてくる。サイズも然ることながら、この点をどう考えるかも見逃せないポイントになる。
【魅力⑤】りゅうずが回しやすい
これも日々使う上では見逃せないポイントだ。
時計が止まったときは、リュウズを巻いてゼンマイを巻き上げる必要がある。
たとえばロレックスなどでは防水のためリュウズに「ねじ込み式」と呼ばれる構造を採用している。
したがってリュウズを巻くときに一度ネジを緩めて引っ張り出してから巻き上げる作業が必要になる。
しかしサントスはねじ込み式ではないので、そのままの状態でリュウズを巻くことができるので楽だ。
また、巻き上げも実にスムーズ。感触も良いし、巻き上げに全くストレスを感じないのも良いポイントだ。
【魅力⑥】クロスで拭きやすい
筆者は就寝前には必ず当日着用した腕時計をクロスで拭くようにしている。
指紋や皮脂で時計が汚れたままにしておくのがとても嫌だから。
たとえばロレックスのサブマリーナーなどでは、ブレスレッドの一齣一齣を拭いていくことになるが、そこそこ手間がかかる(ブレスレッドにポリッシュ仕上げ部分の面積が大きいと尚更)。
対して、サントスのブレスレットは一齣一齣がピッタリ並んでいるのと、大部分がサテン仕上げになっているので、クロスでサーッと一拭きできて、直ぐに日常のメンテナンスができる。
【魅力⑦】軽い
MMサイズは軽い。着け心地がいい。
ふとした瞬間に、時計自体着けていることを忘れることもある。それくらい着けていて違和感がない。
【魅力⑧】ブランド力
カルティエは大抵の女性が好きなブランドであり、カルティエの腕時計=高級腕時計というイメージで見てくれる。
【マイナス点①】パワーリザーブが短い
ゼンマイを全巻きにした場合でもパワーリザーブが約42時間しかない。
近ごろの高級時計では72時間が標準的になりつつある中で、物足りなさは否めない。
実際、次に使う時には時計が停止していることがほとんどだ。
この点は実用面でマイナス点と言わざるを得ない。
【マイナス点②】ファッション時計と勘違いされる
サントスを着用してとある時計店に行ってドレスウオッチを見に行った時の話。
接客していただいた店員さんから、筆者の時計を指して「そちらはファッション時計ですが、~」と言われたことがあった(この店員はまったく話にならんな、と思ったのは言うまでもない)。
ファッション時計という意味だが、おそらくハイブランドものの、アクセ的なもので、たいした中身がない時計、というニュアンスだろうとおもわれる。
しかし、サントスはそういう意味でのファッション時計ではない。むしろ世界初の本格的な機械式腕時計というヒストリーがあり、機械式腕時計史における重要なタイムピースの一つである。
たしかに、時計に興味がなくても「とりあえずカルティエ着けとけばいいでしょ」みたいなノリで着けている人も一定数いるだろう。
一般の方がサントス着用者を見た時、着用者に対して「ハイブランド志向の人」のようなイメージで見られることがあるのは避けがたい。これは否定できない。
とはいえ、自分がどう考えてその時計を所有し身に着けるかが重要だから、自分の考えさえ確り持っていれば問題ない。
さいごに
サントスドゥカルティエMMを購入して、実際に使用する中で実際に感じたことをツラツラと書いてきたが、少しでも参考になれば幸いだ。
サントスは、非常によくできた時計だと思うし、どんな場面でも使える万能性がある。
そのうえで、人と同じ丸形時計じゃつまらないという人には本当におすすめできる。