機械式腕時計を買おうと探している方に向けて、当店が厳選した機械式腕時計をご紹介します。
今回は、以下の条件で考えます。
- 予算350万円
- シンプル×スポーツ
- ラグジュアリースポーツ
A.ランゲ&ゾーネ A.LANGE&SÖHNE
オデュッセウス ODYSSEUS
Ref.363.179
価格は341万円(税込)
A.ランゲ&ゾーネから衝撃の新作が登場しました。
SS(ステンレススチール)製のスポーツウオッチです。
いかがでしょうか。
初めて見たときの私の感想は「うそー。あー・・」という感じでした(?)
A.ランゲ&ゾーネはこれまで貴金属のドレスウオッチだけをつくり、SS(ステンレススチール)を一切使用してこなかったブランドです。
雲上ブランドを見渡すと、パテックフィリップは「ノーチラス」「アクアノート」、オーデマピゲは「ロイヤルオーク」、ヴァシュロンコンスタンタンは「オーヴァーシーズ」、ブレゲは「マリーン」と世界5大ブランドのうち4つはSS製のスポーツモデルをつくっている中で、A.ランゲ&ゾーネだけはSSを使わないという意味で特別なブランドでした。
まさにこの点にA.ランゲ&ゾーネの魅力を感じていた方にとっては、新作「オデュッセウス」には複雑な心境を抱いたかもしれません。
しかし、
大胆な変化。その中で守り抜く伝統。
(公式HP)
伝統を遺すには時代に即応した変化が必要ということでしょうか。
ランゲかどうかという観点は一旦措いて眺めてみても、中々に格好良いのではないでしょうか。
大きさは40.5mm、厚みは11.1mm。
ベゼルは鏡面仕上げになっているので、ガシガシ使うと傷が目立ちそうです。
ダークブルーの文字盤に美しい針、インデックスが映えます。
3時位置の通称「アウトサイズデイト」がランゲのDNAであることの証です。
「60」の数字が赤いですがここは賛否両論ありそうです。
アプライドのバーインデックスは18Kホワイトゴールド製。
道理で美しい輝きです。
窪みに夜光塗料が塗られており暗闇の視認性も〇
針も18Kホワイトゴールド製。こちらも夜行性。
3時位置の「ビッグサイズデイト」の反対に備えられた同じ大きさの曜日表示。
オデュッセウスのために新たに開発された機構です。
呼び方は「ビッグサイズ・デイ」?
ホワイト×ブルーの表示で良いセンス。
りゅうずと裏蓋はねじ込み式になっており120m防水を備えます。
ランゲ初の防水時計。
サイドは三角や丸、四角が組み合わされた独特なデザインになっていますね。
りゅうずの上側のボタンを押すと日付の瞬時送り、りゅうずの下側のボタンで曜日の瞬時送りができますので利便性もあります。
ベルトもSS製。
ラグとコマの一つ一つにブラシをかけてツヤを消しています。
また角は丁寧に面取りされており、仕上げの精度はかなり高く見えます。
フォールディングバックル(Dバックル)になっています。
「A.LANGE&SÖHNE」と刻印された丸い部分はボタンになっており、着用したままでも、これを押しながらブレスレットの長さを7mmの範囲で調整できます。
120mと高い防水を備えながらも、シースルーバックになっていてムーブメントを鑑賞できるのが嬉しいポイントです。
やはりランゲといえばムーブメント。
3/4プレートに、ハンドエングレービング入りのテンプ受けはまさしくランゲの象徴。
ひげゼンマイも自社製できるランゲは真のマニュファクチュール。
ムーブメントは「キャリバーL155.1 DATOMATIC」。
オデュッセウスのために新開発された自動巻きムーブメント。
パワーリザーブは約50時間とまずまず。
ローターは鈍く白い光沢が特徴のプラチナ製です。
ちなみに「DATOMATIC」はドイツ語で日付を意味する「Datum」と自動巻きを意味する「automatischer Aufzug」の造語です。
プレートに施されたコート・ド・ジュネーブ装飾もペルラージュも美しいです。
改めて、新作「オデュッセウス」はランゲに大胆な変化をもたらすものであることは間違いありませんが、その中でもランゲのDNAをきちんと受け継いだつくりになっていますので、ランゲ愛好家にもそのうち受け入れられると思います。
また、他の雲上ブランドのどのスポーツウオッチとも似ていない一線を画す新たな雰囲気に仕上がっています。
青系の革ベルトやラバーベルトに取り換えても合いそうです。
早速実機のレビューをしている動画がありましたのでご覧ください↓
Hands-on: A. Lange & Söhne ODYSSEUS - The ultimate luxury sports watch!
Introducing A. Lange & Söhne Odysseus, the brand's first steel sports watch