ドイツが誇る高級腕時計ブランドからシンプルな一本のご紹介です。
私が試着した時計がこれです。
A.ランゲ&ゾーネ A.LANGE&SÖHNE
サクソニア フラッハ SAXONIA THIN
Ref.201.033
価格は177万円(税抜)
A.ランゲ&ゾーネは1845年創業、ドイツを代表する高級腕時計ブランド。
世界五大腕時計ブランドの一角を占めます。
「サクソニア」はドイツの「ザクセン」州に由来するモデル名です。
ご紹介のサクソニアは2016年に発表されたものです。
ケースは18Kピンクゴールド製、大きさは37mm。
ダイヤルはシルバー無垢性。
シンプルなバーインデックス(ゴールド製)。
秒の目盛りも、秒針もない、二針時計。
針(ゴールド製)はアルファ針で、エレガント。
分針の長さとバーインデックスの端の長さがピタリと合っていています。
厚みは5.9mmしかありません。
これぞ、無駄をそぎ落とした究極の「ドレスウオッチ」。
裏蓋はシースルーになっており、時計の中身(ムーブメント)を鑑賞することができます。
グラスヒュッテ特有の「3/4プレート」。
4分の3プレートは、輪列の軸受けの役割を果たします。いくつもの軸を同時に押さえなくてはならないため、その組立てには確実な手さばきが要求され、根気と集中力が欠かせません。通常使用される独立タイプの受けに比べて、この構造ではムーブメントの安定性が大幅に向上します。(公式HP)
プレートには高い安定性と耐食性に優れている洋銀(ジャーマンシルバー)が使われています。
時間が経つと黄色味のかかった緑青が表面を覆い、保護膜の役割を果たします。
コート・ド・ジュネーブ、ペルラージュといった装飾も美しい仕上がりです。
そしてランゲムーブメントの見どころと言えば、上の写真の右下に見える部分、職人の手彫りで美しい彫刻が施されているテンプ受けです。
テンプ受けのエングレービングは職人のいわば筆跡に相当します。この小さな部品に職人がフリーハンドで花のモチーフを彫刻することにより、ランゲウォッチの1本1本が一点物になるのです。(公式HP)
ムーブメントはキャリバーL093.1。
手巻き式です。パワーリザーブは72時間(3日間)も持ちますので実用的。
サクソニア、、、本当に好きな人しか買わないであろう、ツウな時計です。
世間の人が見ても何の変哲もないシンプル時計で、まさか200万円もするとは思わないでしょう。
カラーバリエーションに18Kホワイトゴールド製もありますが、世間の人にはホワイトゴールドなのに、ステンレススチール見えてしまうかもしれません(なお、ランゲのラインナップにはSSモデルはないので、時計愛好家ならこれがホワイトゴールドだと分かりますが)。
これだけシンプルなので、せめて素材はピンクゴールド製にして、素人目から見ても「良さそうな時計してる」と分かってもらう方が良いかもしれません。
Watch Review: A.Lange & Söhne Saxonia Thin
ちなみにA.ランゲ&ゾーネの広告などでは、時計の時刻が1時50分過ぎを示しているというのは豆知識ですね(一般的なブランドは10時8~10分くらいを指している)。