時計屋放浪の旅で出会った時計の紹介。
TISSOT エブリタイム スイスマティック - T1094071605100 - TISSOT® [ティソ] 日本
TISSOT ティソ
EVERYTIME エブリタイム
SWISSMATIC スイスマティック
Ref .T109.407.16.051.00
価格は5万0600円(税込)
スペック(ティソ公式HPより抜粋)
重量(g) 67
3気圧防水(30 m/100 ft)
幅(mm) 40
ラグ(mm) 21
厚さ(mm) 11.6
ケース素材316L ステンレススチールケース
長さ(mm) 40
ラグ(mm) 21
シースルーケースバック
傷防止加工ドーム型サファイアクリスタル
パワーリザーブ 72時間(※最大90時間のロングパワーリザーブ)
ティソは1853年創業。ティソは創業者の名前だ。
ティソは時計王国スイスのブランドで、早くからオートメーション設備を充実させて大量生産の技術を磨いてきた。
ティソは日本ではあまり知名度がないが、時計界で最大の売上を誇るスウオッチグループに属しており、オメガやロンジンなどとともに世界中でよく売れている。
スウオッチグループの中ではミドルレンジに位置付けられ、スイス時計としては手頃な価格でしっかりした時計を手に入れることができる。
さて、今回試着したモデルはティソ「エブリタイム」。
エブリタイム every timeというネーミングセンスはさておき、文字盤にエブリタイムと書かれている訳ではないので気にしなくていいだろう。
まずエブリタイム の外観だが、一言で表せば「退屈な時計」と表現できるだろう。
バーインデックス、三針・デイト(日付)。
文字盤も含め、デザイン面で「頑張った感」が一切ない。
このモデルのコンセプトは「気張らずにどんなシーンでも」使えること。
流行とは無縁なのが良いではないか。
誰に気付かれることもないだろうけれど、、、
色々な時計を見てきたが、ここまでシンプルで、スイス製のしっかりした機械式腕時計で、手頃な価格で買えるものは案外少ない。
軽いし、着けやすい。サイズ感(直径40mm)もちょうどよい。
裏側はシースルーバック仕様になっている。
フルオートメーションで加工されているから、ムーブメントの外装は味気ないものではある。
さて、この時計を選ぶ上ではティソの「SWISSMATIC」なるものをしっかり理解しておかなければならない。SWISSMATICはこの時計の中に入っている機械の呼称である。
スイス産機械式時計としては安すぎないか?と疑問を持った人もいるだろう。価格の理由は時計をフルオートメーション作っている(人の手を入れていない)からだ。
SWISSMATICのパワーリザーブは最大90時間。この価格で90時間は驚きだ。
さすがティソ・スウオッチグループ。
デザインもシンプルで良し、ロングパワーリザーブでスペックも良し。
となると価格も手頃だし、言うことなし、、、
と言いたいところだが、このSWISSMATICと言うムーブメント、実は「メンテナンスができない」のだ。
つまり、オーバーホールというやり方ではなく、ムーブメント丸ごと交換という方法になる。
機械式腕時計は、オーバーホールと言って、数年に一度、時計技師に依頼して機械の分解・部品の洗浄・注油というメンテナンスを行うことで、長期間にわたって時計を使い続けることができる点に大きな魅力がある。
SWISSMATICについては、新しいムーブメントに入れ替えてもらうことになる。コンプリートメンテナンス時の費用は2万0350円とされている(2020年7月現在)。
公式 TISSOT [ティソ] ウェブサイト - メンテナンスサービスの価格 -
コンプリートメンテナンスによって中身が新しくなるなら良いじゃん、と思うか。
いや機械式腕時計ってそういうのじゃないだろう、と思うか。
エブリタイム は、価格は手頃だし、洗練されたシンプルなデザイン、ティソ・スウオッチグループの高度な技術で作られたムーブメントが搭載された時計と、かなり魅力はある。
また、エブリタイム はこのシンプルさと、ムーブメントの性能、そしてハイコスパゆえに、いくつかのメディアで取り上げられている。併せてご覧あれ。
【参考ウェブサイト】
- forzastyle「コスパ最強! 「それどこの?」ってきっと聞かれる腕時計とは?」
- webchronos「「ティソ エブリタイム」に待望の自動巻きモデルが登場」
- mensjoker「時計ビギナーから愛好家まで注目!【Tissot Everytime(ティソ エブリタイム)】初の自動巻きが登場!」
- アエラスタイルマガジン「時計評論家が選ぶ3本 Vol.2 ライター 柴田 充さん」
- 正美堂時計店「【正美堂時計店】TISSOT Everytime(エブリタイム)のムーブメントについて」
- araffordable watchesブログ「ティソのエブリタイム スイスマティックから機械式時計製作の完全オートメーション化について思うこと」