(時計屋という聖地へ 一本を求め 次の一本を求め さまよう
しろくま腕時計紹介店の 時計屋放浪記 ~♪)
いざ、家電量販店へ
SARX077 | Presage(プレザージュ) | セイコーウオッチ
セイコー プレザージュ SARX077
SEIKO PRESAGE SARX077
価格11万円(税込)
基本スペック(セイコー公式HPより引用)
駆動方式 メカニカル 自動巻(手巻つき)
精度 日差+25秒~-15秒
駆動期間 最大巻上時約70時間持続
ガラス材質 サファイア
内面無反射コーティング
日常生活用強化防水(10気圧)
耐磁 あり
ケースサイズ 厚さ:11.1㎜ 横:39.3㎜ 縦:47.2㎜
重さ 155.0gカレンダー(日付)機能つき
石数 24石
秒針停止機能
最近発売された新しいプレザージュ。新ダイヤルは「日本の伝統的な麻の葉紋様」であると言い非常に独特(詳細はSharp Edged Series | Presage(プレザージュ) | ブランド | セイコーウオッチにて確認されたい)。
ところで、麻の葉紋様って何?ここでは大麻を指していると考えてよいだろう。麻といっても色々あり、大麻(たいま。いま持っていると犯罪になるやつ)は神道などで日本古来から親しまれてきた植物で、麻の葉紋様は大麻がモチーフになっている(麻の種類 – 近江の麻 滋賀麻工業株式会社)。大麻は背丈が大きく成長が早い大麻(たいま)の性質から「成長や出世を願う柄」として親しまれてきた。入学、就職、昇進、転職といった節目を向けた人なんかには縁起が良さそう。
(北斎漫画. 3編 - 国立国会図書館デジタルコレクションより引用。右頁の右側に麻の葉紋様がスケッチされている。)
このように麻の葉紋様は日本人には馴染みのある柄だが、時計の文字盤に使用した例はこれまであったかな?ちょっと記憶にはないが、たとえば以下の写真のようにブレゲのクラシックなどの文字盤に認められる「ギョシェ彫り」はこれに近い。
(Classique 5140 | Breguetより引用)
これなんかはいわゆるクル・ド・パリ(clous de Paris)と言う彫りパターンだが、ピラミッドを上から見た感じで、四角形の格子模様が連続したパターン。一方、麻の葉紋様は三角形が三等分された模様が連続したパターン。クル・ド・パリに比べて麻の葉紋様だと一つ一つの形が大きめになるうえに、本作プレザージュでは麻の葉紋様がかなり大胆な大きさでダイヤルに加工されているので、非常にインパクトのある仕上がりになっているわけだ。
発売前から気になっていたが、たまたま通りかかった家電量販店に実機が早速並んでいたのでテンションが上がった。
ダイヤルは厚さ0.4ミリの金属板に僅かな高低差で表現されているといい、光の反射が何ともいい感じ。
ダイヤルは、①藍鉄(あいてつ)、②白練(しろねり)、③常盤(ときわ)、および④煤竹(すすたけ)の4色展開。
まず試着したのは①藍鉄(あいてつ)。鉄感のある藍色。青にも色々な種類があって面白い。
セイコープレザージュSARX077 Seiko presage SARX077 藍鉄ダイヤル リストロール
時分針はセイコーらしい鋭いドフィーヌ針。端正なバーインデックス。シャープな秒針。美しく鏡面仕上げされたベゼル。ブレスレットの質感もいい具合。ダイヤルだけに目が行きがちだが、その他の作りも充実している。いやいや、これ10万円なの?アメイジング。
SARX079 | Presage(プレザージュ) | セイコーウオッチ
次は、SARX079を試着。
ダイヤルは常盤(ときわ)。杉や松といった強い緑。葉の色が年中変わらない=永久不変ということらしい。プレザージュはいつも凝ったコンセプトで攻めてくるのだが、とりわけ本作のコンセプトは非常に作り込まれている。感心。
私事ながら最近緑ダイヤルっていいなと思っていて(ロレックスの2020年新作で出たオイパペのグリーンダイヤルは気になる)、本作の常盤は発売前から非常に楽しみにしていたモデル。
一般にグリーンダイヤルは一歩間違えばチープに見えることもあるが、本作の常盤ダイヤルは濃く暗めの緑で大人っぽい落ち着いた印象でグッド。また麻の葉加紋様ダイヤルにより光が多角的に反射していることもあって、見応え満点。
セイコープレザージュSARX079 Seiko presage SARX079 常盤ダイヤル リストロール
これにイエローカラーの針を組み合わせてきたわけだが、実機を見る前はこの針の色が微妙かなと想像していた。しかし実機で確認したところ、安っぽい黄色ではなく、美しい質感のあるイエローゴールドカラーで一安心。常盤との相性も思ったほど悪くないどころか、結構マッチしている。
ここまで大胆な麻の葉紋様ダイヤルは万人受けするものではないだろうが、日本人には馴染みのある柄ということもあり、ハマる人にはハマる。縁起が良いなどの意味を外国の方にも分かり易く説明できれば非常に興味を持ってもらえると言えるだろう。
勿論どんな場面でも使えるわけではないが、コーデにちょっとした遊びを取り入れることができるので、一本持っておいて損はなさそう。
これから秋〜冬に向かうシーズンでは「革ベルト」に付け替えて楽しむこともできる。藍鉄にはブラックを合わせれば締まりそうだし、常盤にはブラウンなどが合う気がする。価格は11万円(税込)と決して安くはないが、小遣い制のサラリーマンでもちょっと頑張れば買えないことはない。筆者も一本買ってしまおうかな、、、