膨大な数の機械式腕時計が存在している。
数多のブランドとラインナップを吟味して「選ぶ」ことは相当難しいことだ。
まずは店舗に行って自分の目で確かめよう。実機を手に取り見ることは重要だ。
そのうえで、一度冷静になって、じっくり考えてから買おう。
店舗では検討できるのが当該店舗取扱いブランドの範囲に限られる。
それに店側と消費者との間には「情報の非対称性」がある。
店員のセールストークでつい買ってしまうということもあろう。
当店はどのブランド、時計店とも利害関係がない独自の存在だ。
忖度は一切しないし、忌憚のない情報発信をしている。
主体的な時計選びの際には、当店のブログが多少なりとも参考になるだろう。
では早速、当店がおススメできるモデルを取り上げて紹介しよう。
今回は次の条件で選んだ。
- 予算110万円
- ドレス×シンプル
- 古典的なデザイン
- 時計の中身(ムーブメント)も重視
- メジャーなブランドではないもの
グラスヒュッテ・オリジナル GLASHÜTTE ORIGINAL
セネタ・エクセレンス Senator Excellence
Ref.1-36-01-01-02-30
価格108万9000円(税込)
スペック
ムーブメント 自動巻きムーブメント 36-01
機能 秒 秒停止 時・分(センター)
ケース ステンレススティール, リューズ ダブルGロゴ入り, ネジ込み式リューズ, 5気圧防水
寸法 直径 40.00 mm, 全体厚み 10.00 mm
ダイアル 光沢仕上げ シルバーグレイン, ファインマット, ローマ数字 ブラック, レイルロードのインデックスリング
ストラップ ルイジアナ産アリゲーター, ブラック , フォールディングバックル, ステンレススティール, ポリッシュ/サテン仕上げ
この腕時計の良さは「美しい外装」と「優れたムーブメント」だ。
数年前にグラスヒュッテ・オリジナルはT.H.ミュラーという文字盤メーカーを吸収して以降、文字盤づくりに定評がある。
このモデルはサンドブラスト加工が施されている。表面が砂状に、ざらっとした感じになる。これで高級機としての質感は一気に高まる。
青焼きされた針とホワイトカラーのダイヤルの組み合わせも実に美しい。
ローマ数字の時字は鮮明で全く乱れがない。
レーザーで彫って墨入れをするというひと手間がかかっている。
ケースの側面は鏡面仕上げと筋目仕上げを組み合わせている。
高級機らしく高い精度で仕上がっている。
ベゼルをねじ込み方式としているので衝撃にも強い。
ムーブメントは評価が高い「キャリバー36-01」だ。
コート・ド・ジュネーブやペルラージュの加工、グラスヒュッテの時計に共通する「3/4プレート」など外観が美しい。
また100時間というロングパワーリザーブ。
6姿勢で24h、48h、72h経過時での精度を測定されており、他社ではやらないほど入念な調整が行われている。
価格はそこそこするが、スーツスタイルにピシャリとはまる、古典的なドレスウオッチを探している人にはおススメの一本だ。