(曇り空の下で撮影)
はじめに
2022年6月10日、グランドセイコー(GS)から「Heritage Collection メカニカルハイビート36000 銀座限定2022モデル SBGH297」が発売された。
ダイヤルカラーに昨今人気のターコイズブルーに近い「スカイブルー」が採用されたことで、発表当初から大きな注目を集めていた。
(曇り空の下で撮影)
本作は2022年5月12日にGS公式ウェブサイトにて発表され、その翌日から予約販売が始まった。本作は日本国内(銀座5店舗+オンライン)のみの販売で、しかも数量限定「260本」のみの販売であったため、あっという間に予約販売分(オンライン販売含む)は完売になった模様。銀座和光では発売当日販売分も何本か用意されていたので、銀座和光前には開店前から長蛇の列ができ、10:30の開店から30分間のみ、抽選券を配布して販売していたようだ。
(銀座和光を背景に撮影)
筆者は発表当日に、たまたまGS公式HPを見ていたところ、本作を発見。これは、、と大きな衝撃を受けた。
すると、どこからか「直ぐに買え」と聞こえた。
実物は見ていないが意を決して、翌日(予約開始当日)の午後3時頃に販売店に注文の電話を入れたところ、「あと僅かですが、残っています!」とのこと。
運よく予約購入することができた。
(納品時のリストショット 浮き浮きした様子が伝わってくる)
グランドセイコー(GS)の魅力
GSは、正確さ、美しさ、見やすさ、長く愛用でき、使いやすいことを腕時計の本質と捉え「実用時計の最高峰」を目指している。
(銀座和光の時計塔を背景に撮影)
最近のGSは、日本の四季折々の自然や伝統工芸等からインスピレーションを受けた斬新でユニークなダイヤルを続々と投入しており、GS=つまらない・おじさんくさいのイメージから脱却しつつある。
その証に、GSの実用量産型として最高峰のムーブメント「9SA5」を搭載したSLGH005(通称「白樺」)は、ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GPHG)でメンズウォッチ部門賞を受賞(2021年)した。
時計界のアカデミー賞といわれる権威ある審査会で「GSの白樺ってかなりイケてるよね」と公に認められたのである。
(屋内のショッピングモールで撮影)
本作の「スカイブルーダイヤル」採用も、流行りのカラーだからと降って湧いたものではなく、GSが追求している「日本にまつわる斬新でユニークなダイヤル」の延長線上にちゃんと位置づけられる。
実用的で、それでいて着けて楽しくなる腕時計。これを作れるブランドは必ず評価される。
筆者にはGSがいま一番ホットなブランドに見える。
(銀座和光内ライオンのオブジェを背景に撮影)
SBGH297銀座限定スカイブルーダイヤルの特徴
基本スペックは以下のとおり、日常使いにちょうどよいモノとなっている。
ケースサイズ 横 40.0mm、縦 47.0mm、厚さ 12.9mm、バンド幅 21mm
ムーブメント 9S85(ハイビート36000)
駆動方式 メカニカル 自動巻
駆動期間 最大巻上時約55時間持続
静的精度 平均日差+5秒~-3秒
日常生活用強化防水(10気圧)
耐磁
価格 770,000 円(税込)
本作のキャッチコピーは「銀座の光溢れる街並みを表現した銀座限定モデル」。
昼下がりの銀座の高揚感を想起させる開放的なスカイブルーダイヤルに、銀座グリッドパターン(銀座四丁目を中心にした道路地図)が描かれている。
(東京メトロのホームで撮影)
本作の販売本数は僅か260本。
その上、グランドセイコーブティックフラッグシップ和光、グランドセイコーブティック 銀座(オンライン分も有)、銀座三越 新館4階 ウォッチ、松屋銀座 時計サロン、日新堂 銀座本店という銀座にある5店舗のみで販売された。
ダイヤルカラー・コンセプト良し、数量僅少、販売ルート限定、、、一瞬で完売したのも必然だった。
(銀座和光の向かいのカフェで撮影)
レビュー
開封動画
まずは恒例の開封動画をYouTubeにアップした。
(お手数ですが当ブログ読者の皆様は是非チャンネル登録をお願いします。)
ダイヤル
さて、本作を最も魅力的に見せているのがこのダイヤルだ。昼下がりの銀座の高揚感を想起させる開放的なスカイブルー。
(曇り空の下で夕方に撮影)
いま時計界で大流行している「ターコイズブルー」「ティファニーブルー」は明るい緑みの青。一方、本作のスカイブルーは明るい灰みの青だ。
セカンドマーケットで本作の購入を検討している方は、流行色と色合いがやや異なるので、イメージどおりか事前に十分確認を。
(太陽光の下で撮影)
店舗内の照明下で実物を手に取った第一印象は「スカイブルーが思ったよりも薄い?」だった。
しかし、実物を外で使用して分かったのは、見る場所の光の加減で、ダイヤルの色合いが相当違って見えること。屋外の自然光の下で見たときは期待どおり美しいと感じた。
(屋外、屋根の下で撮影)
ケース
本作はGSにおいて「62GS」というラインナップに位置づけられている。
1967年にグランドセイコーとして初めて自動巻機械式ムーブメントを搭載し、現代に至るまで継承されているブランド哲学「実用性の進化」を体現した傑作モデル「62GS」を、最新技術と現代的解釈によってアレンジし、実用性を進化させたデザインです。
1967年に発売された「62GS」は、グランドセイコー初の自動巻ムーブメントを搭載し、ベゼル(ガラス縁)のない構造によって広々と見えるダイヤルや、「ザラツ研磨」によって実現したシャープな多面体からなるケースが印象的です。その特徴を生かしつつ、デザインを現代的にアレンジしています。
(GS公式HPより)
(六本木ヒルズクラブより東京タワーを望むGS)
62GSのケースは、たとえるなら日本刀のよう。鋭く、歪みがなく、よく磨かれ、大変美しい。
また、着用感も良好で、実用性と高級性を兼ね備えている。
(太陽光の下で撮影)
おわりに
以上、銀座限定スカイブルーSBGH297購入レビューをしてみた。
筆者がインスタグラムに購入報告を投稿したところ反響がかなり大きかった。
日本の時計愛好家の方々も勿論のこと、外国の方々からも多数メッセージをいただけた。注目度の高さが窺える。
(屋外、屋根の下で撮影。なお、この写真も含め、本ブログ内掲載の全ての写真は色の加工を一切していない)
(室内で撮影)
色々な場で写真を撮影してみたが、光の加減で見せる色味が違い、様々な表情を楽しめている。
(屋外、屋根の下で撮影)
既に本作は完売しているため、入手はセカンドマーケットになるが、それなりのプレミア価格で転売されている。
発売当初はウェブ上で一時400万円近い法外な価格で転売に出ているものも見つけたが、2022年6月15日現在で、定価77万円に対し、100~185万円で複数の転売取引が成立しているようだ。
腕時計の価値(定価、中古価格)はどんどん上昇している。それもそのはず、日本経済がずっと停滞を続けているうちに、世界はどんどん成長して物価が上がっている。日本人が将来価値ある時計を買おうと思っても、時すでに遅しの状況になっているかもしれない。
「買えるときに買っておく」を指針として、これからも時計ライフを楽しんでいきたい。
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