しろくま腕時計紹介店

時計選びをもっと楽しく。

MENU

絶賛!購入レビュー【チャペック】アンタークティックの魅力

時計ランキング

はじめに

f:id:shirokuma-watch:20220430223818j:image

魅力的な腕時計の価値(時価)は上がり続けているが、それを横目に腕時計趣味を楽しめているか。趣味だから、市場価値云々より、心から楽しみたいと思う。これからも心に響く好きなものだけを買い集めていきたい。

いま入手困難で高騰している腕時計でも、以前は正規店で定価で買うことができた時計だってたくさんあったと思う。

周りの評価は気にせず、その頃に純粋に気に入ってそれを購入し、結果的に後で皆が欲しがるようになり、中古市場で購入価格以上の値が付いたとしよう。

「やっと皆もこの時計の価値が分かってきたか」と、誰でも嬉しくなるに違いない。

仮に時価が下がったとしても、それが好きなら関係ない話だ。

さて、本題に。

筆者は「チャペック」を購入した。

結論、大満足している。

f:id:shirokuma-watch:20220430223515j:image

チャペックとは?

チャペックは「パテック・フィリップの前身であるパテック・チャペックのチャペックから着想を得て、2015年に誕生したブランド」である。

f:id:shirokuma-watch:20220430224521j:image

成り立ちを知りたければ、チャペック CEO ザビエル・デ・ロックモーレル、チェアマン ハリー・グール インタビュー | ブランド腕時計の正規販売店紹介サイトGressive/グレッシブが最も参考になる。

チャペックはクラウドファンディングからスタートして成り立っている。最近の時計産業では何でもかんでも自社製がもてはやされている。しかし、チャペックは水平分業制である。「こんな時計を作りたい」というビジョンに賛同した各部品の専門メーカーが、協力して部品を供給し、チャペックの工房にて完成品にしていくという形態になっている。

f:id:shirokuma-watch:20220430224639j:image

アンタークテックはどんな時計?

アンタークティック(Antarctic)=南極の意。

チャペックは最初はドレス系を製造していたが、いわゆるラグジュアリースポーツウオッチとして、アンタークティックの展開もはじめた。

2022年4月現在までの情報に基づき、これまでリリースされたモデルを時系列で整理してみた。

なお、チャペックは現時点では製造能力が低いのでどれにしても多くは出回らない。限定版は既に全て完売しているし、レギュラーモデルも納品までかなり待つことになる。

テール・アデリー

アンタークティック・テール・アデリー(ANTARCTIQUE TERRE ADELIE)

四色合わせて世界限定99本。

参考 Introducing: チャペック アンタークティック コレクション - HODINKEE Japan (ホディンキー 日本版)

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

オリオン・ネビュラ

アンタークティック・オリオン・ネビュラ(Antarctique Orion Nebula)

世界限定10本。

参考 チャペック(CZAPEK) 2020新作 新たなるテリトリーを探索。チャペック「アンタークティック テール・アデリー」「アンタークティック オリオン・ネビュラ」 | ブランド腕時計の正規販売店紹介サイトGressive/グレッシブ

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

TimeAvenue Venezuela(@timeavenuevenezuela)がシェアした投稿

アビス

アンタークティック・アビス(Antarctique Abyss)

世界限定10本。

参考 10本すべてがユニークダイヤルの新作、チャペック「アンタークティック アビス」 | 高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

パサージュ・ドゥ・ドレーク

アンタークティック・パサージュ・ドゥ・ドレーク(ANTARCTIQUE PASSAGE DE DRAKE)である。

こちらはレギュラーモデル。

アイスホワイト、ディープブルー、ブラックインクの三色。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

筆者は青、黒、白の三色のダイヤルカラーでリリースされたうちの白(アイス・ホワイト)ダイヤルを購入した。

パサージュ・ドゥ・ドレーク ロアリング・フォーティーズ

アンタークティック・パサージュ・ドゥ・ドレーク ロアリング・フォーティーズ(Antarctique Passage de Drake Roaring Forties)

パサージュ・ドゥ・ドレークの三色展開と併せてリリースされている。

世界限定40本。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

エメラルド・アイスバーグ

アンタークティック・エメラルド・アイスバーグ(ANTARCTIQUE Emerald Iceberg)

世界限定10本。

参考 チャペック【2021 新作】南極大陸のエメラルド氷河をイメージした「アンタークティック エメラルド・アイスバーグ」 | 高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

パサージュ・ドゥ・ドレーク・ビリジアン・グリーン

アンタークティック・パサージュ・ドゥ・ドレーク・ビリジアン・グリーン(ANTARCTIQUE PASSAGE DE DRAKE VIRIDIAN GREEN)

イタリアの「FRATELLO WATCHES(フラテッロ・ウォッチ)」とのコラボ作。

世界限定50本。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

ラトラパント シルバー・グレイ

アンタークティック・ラトラパント シルバー・グレイ(Antarctique Rattrapante Silver Gray)

世界限定77本。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

モノクローム・ホワイト

アンタークティック・モノクローム・ホワイト(Antarctique Monochrome white)

時計メディアのモノクロームとのコラボ作。

世界限定33本。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

パサージュ・ドゥ・ドレーク グレイシャー・ブルー

アンタークティック・パサージュ・ドゥ・ドレーク グレイシャー・ブルー(Antarctique Passage de Drake GlacierBlue)

レギュラーモデル。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

パサージュ・ドゥ・ドレーク サーモン

アンタークティック・パサージュ・ドゥ・ドレーク サーモン(Antarctique Passage de Drake Salmon)

レギュラーモデル。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

ラトラパント・アイス・ブルー

アンタークティック・ラトラパント・アイス・ブルー(Antarctique Rattrapante Ice Blue)

世界限定99本。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

パサージュ・ドゥ・ドレイク・S

アンタークティック・パサージュ・ドゥ・ドレイク・S(ANTARCTIQUE PASSAGE DE DRAKE S)

グレイシャー・ブルー(GLACIER BLUE)とサーモン(SALMON)の二色。

レギュラーモデル。

従来40.5mm径だったのが、「S」では38.5mm径となっている。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

フローズン・スター・S

アンタークティック・フローズン・スター・S(ANTARCTIQUE FROZEN STAR S)

世界限定38本。

地球上で最も希少な貴金属であるオスミウムが用いられたダイヤル。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CZAPEK Genève(@czapekgeneve)がシェアした投稿

レビュー

以上、長くなったが2022年4月現在のチャペックのアンタークティックの全貌を紹介したところで、本題のレビューに入りたい。

まずは恒例の開封動画をYouTubeにアップした。


www.youtube.com

文字盤・ダイヤル

ダイヤルはよく見ると台形パターンの彫刻が連続してできているのが分かる。

f:id:shirokuma-watch:20220430223616j:image

公式には「Stairway to Eternity - 永遠への階段」というコンセプトらしいが、筆者は初見の際「南極の氷」をコンセプトにしたものかと思っていた。

f:id:shirokuma-watch:20220430223640j:image

筆者が購入した時点では、パサージュ・ドゥ・ドレークの色の選択肢として、アイスホワイト、ディープブルー、ブラックインクの三色があった。いずれも甲乙つけがたかったが、アイスホワイトが「最も南極的」 に見えて一番気に入った。

f:id:shirokuma-watch:20220430223655j:image

カラーはアイスホワイトというだけあって、ベタっとしたセラミック的な白ではなく、シルバーまで行かないが、やさしく輝くような白。

f:id:shirokuma-watch:20220430223720j:image

秒針

パサージュ・ドゥ・ドレークで面白いのが、秒針の色が選べること。

全部赤、先端だけ赤、全部シルバーの三つの選択肢があった。

f:id:shirokuma-watch:20220430223739j:image

筆者は先端が赤いのを選んだ。

当初は全部シルバーがいいと思っていた。

しかし、先端が赤いのはコンパスの針のように見えて、アイスホワイトダイヤル(=筆者の中では南極の氷)と相まって、南極を探検しているイメージが浮かんだので、これにした。

f:id:shirokuma-watch:20220430223755j:image

ケース

薄く作られているが、階層的立体的な構造をしていて、見応えがある。

f:id:shirokuma-watch:20220430224237j:image

エッジはしっかり立っていて文句なし。

ロイヤルオークのようにカクカクしておらず、全体的に割と丸みを帯びた柔らかい形をしている。

ブレスレット

ラグジュアリースポーツを意識し、ラグとケースが一体化されたデザイン。

アンタークティックの大きな見所の一つがこのブレスレットの繋ぎ目だと思う。

f:id:shirokuma-watch:20220430230053j:image

チャペック(CZAPEK )の頭文字であるCを象ったパーツは見事に磨き上げられている。

手首のちょっとした動きでも光を強く反射してキラキラと輝き、テンションが上がる。

f:id:shirokuma-watch:20220430230244j:image

ムーブメント

裏蓋はスケルトンになっている。

自動巻きだが、マイクロローター方式なので、ムーブメント全体が良く見えて良い。このマイクロローターがプラチナ製なのは地味に嬉しい。

f:id:shirokuma-watch:20220430224028j:image

歯車ごとに一つの受け(しかも肉抜きされている)で押さえているので、輪列構造だけでなく、実際の歯車の動きそのものがよく見えるようになっている。これは非常に見応えがある。

心臓部であるテンプには精度が維持しやすいフリースプラング・テンプが採用されている。

ムーブメントは全体的に非常に手が込んでおり、ここに価格以上の価値を容易に見出すことができる。

着用感

個人的に40.5mm径ではなく、もう少し小さい方が良いと思う。この点では最近出たアンタークティックSの方がしっくりきそうだ。

とはいえ、薄くて、軽く、なにも文句はない。

f:id:shirokuma-watch:20220430223904j:image

ラグ側のブレスレットの幅はかなり広目なのと、一つ一つのコマがとても滑らかに動くので、手首をしっかりホールドしてくれる。

着け心地は極めて優秀。

ただし、バックル固定時、気を抜くと手首の肉を挟んでしまうので、そこだけ注意が必要。

全体的な感想

ラグジュアリースポーツ時計として魅力的かどうかは「着けていてテンションが上がるかどうか」が重要な指標になると思う。この点、アンタークティックは間違いなくその素質を備えている。

そして「ガワ」だけでなく、機械式腕時計愛好家を満足してさせてくれる美しいムーブメントもある。

それでもって、装着感が極めて優秀なのだから、大満足としか言いようがない。

f:id:shirokuma-watch:20220430230133j:image

おわりに

アンタークティックの魅力が伝われば嬉しい反面、人気が出てしまうと欲しい時に買えなくなるので、チャペックのファンがこれ以上増えないで欲しいという、複雑な心境だ。

時 計 選 び を も っ と 楽 し く