(時計屋という聖地へ 一本を求め 次の一本を求め さまよう
しろくま腕時計紹介店の 時計屋放浪記 ~♪)
セイコー・プロスペックスSBDC101(海外版refはSPB143)を試着したのでレビューしたい。
基本スペック(SEIKO公式HPより抜粋)
ケースサイズ 厚さ: 13.2 ㎜ 横: 40.5 ㎜ 縦: 47.6 ㎜ 重さ180.0 g
キャリバーNo 6R35
駆動方式 メカニカル 自動巻(手巻つき)
精度 日差+25秒~-15秒
駆動期間 最大巻上時約70時間持続
外装 ケース材質 ステンレス ケースコーティング ダイヤシールド
ガラス材質 カーブサファイア
ガラスコーティング 内面無反射コーティング
価格
143,000円(税込)
159,500円(税込)2023年3月6日改定
セイコーが、自社ダイバーズウオッチ生誕55周年を記念して色々とリリースした中の一本(詳しくはSEIKO PROSPEX SEIKO DIVER'S WATCH 55th Anniversary Limited Editions | セイコーウオッチ参照)。
セイコー・プロスペックスとは。
「Prospex(プロスペックス)はダイビングやトレッキングなど、スポーツ、アウトドアシーンに対応する本格機能を備えたブランド」(SEIKO公式HPより)。「Prospex」の由来は「Professional specification」(プロフェッショナル仕様)(Interview with Seiko USA CEO and Overview of Prospex Collection (2020) - YouTube参照。なお、こちらのYouTube動画に登場するセイコーUSAの柴崎宗久氏はSBDC101 / SPB143を着用しているので気になる方はご覧あれ)。
セイコー・プロスペックスと一括りに言っても、そのラインナップは多岐にわたるのでざっと整理してみる。
-
LX line・・・プロスペックスのハイエンドモデル。価格帯は50~60万円代
-
Marinemaster Professional・・・プロからの信頼も厚いダイバーズモデル。価格帯は10~70万円代までと広い。
-
Diver Scuba・・・実用性を残しつつ日常使いを考えたモデル。価格帯は数万円~70万円代までと広い。
-
Alpinist・・・登山系モデル。価格帯は10万円弱。
-
Superrunners Solar・・・ランナー系モデル。価格帯は1万円代。
微妙に分かりにくい分類に加えて、広い価格帯が一つのラインナップに混在している。
Diver Scubaというラインナップの「SBDC101」。巷では結構人気があるみたいだが、それは十分に頷ける。
ファーストインプレッションは「セイコーのダイバーズウオッチってゴテゴテ・ゴチャゴチャしたデザインのものが多くてあまり興味がなかったけど、これはシンプルだしダイヤルもきれいでカッコいいな」。
ちなみに、国産ファーストダイバーズの復刻デザインである「SBDX019」というのがある。こちらは更に大人気。
この投稿をInstagramで見る
セカンドマーケットでは定価より高値で取引されているようだ。たしかに、SBDC101よりも質感がよいのが分かる。「SBDX019」の新品は現時点では入手困難だ。しかし入手困難と聴くと余計に欲しくなる。
|
今回紹介している「SBDC101」はレギュラーモデルなのでセイコーショップで入手できる。ファーストダイバーズの雰囲気を十分に味わえるし、何より求めやすい価格となっている。
「SBDC101」は、ぱっと見ロレックスのサブマリーナーに見える。しかしこれは悪い意味ではなく、完成されたダイバーズウオッチの型をしっかり押さえたデザインで好感が持てる。むしろリューズガードがない分、外観としてはサブマリーナーよりもスッキリしている。ヴィンテージテイストなダイバーズウオッチが好きな層にはたまらないはず。
そしてこのグレーダイヤルが魅力。サンレイ仕上げが施されており、光が美しく反射する。
ベゼルはスチール製で、光沢があり、ダイヤルと同じように筋目仕上げが施されていることで、ダイヤルとベゼルにまとまりがあってカッコいい。
ブレスレッド(特にバックル部分)は安っぽい。ガシガシ使う時計だからそれでOKではないか。と言うか、むしろストラップを換えればもっと楽しめそうだ。特にナトーストラップとの相性は抜群だろう。インスタからいくつかPICを拝借。
この投稿をInstagramで見る
ナトーストラップと合わせるとこんな感じ。好きな人は好きな着け方。
この投稿をInstagramで見る
こちらはファブリックストラップだろうか。これもカッコいい。
プロスペックスと言うだけあってスペックにも触れておきたい。防水は200mある。日常生活では十分すぎる。精度は日差-15~25と良くはないが、精度を求めてこの時計を買う人は誰もいないはずなので、この程度でOK。むしろムーブメントに6R35を搭載してコストをかなり抑えている方を褒めるべき。
以上、【SEIKO】prospex SBDC101 / SPB143 プロスペックスをレビューしたが、いかがだったか?
近年のスポーツウオッチは大径化していて、正直それが嫌な人は少なくないと思うのだが、SBDC101は40.5mm径という程良いサイズで好感が持てる。
ただし、13.2mmの厚みは、腕が細い人にはやや抵抗があるかもしれないので、一度試着してから考えた方がよい。筆者はやや少し厚いと感じた。もう少し薄かったら装着感がもっと良いのに。
サイズ感がOKなら、買い。すこしカジュアルダウンしたジャケットスタイルならギリギリOKだし、無論、夏の半袖コーデ、秋冬でもカジュアル、ラフなコーデにはばっちり合わせられる。
価格はどうか。とあるレビュー記事で筆者が初めてSBDC101を目にした時、30~40万円くらいかなと思った。実際には15万円程度ということで非常にリーズナブルに感じる。
クラシカルなダイバーズウオッチ。デザインがシンプルで、サイズも無難。(機械式腕時計の中では)特に高額な時計ではないので傷は気にせず使える。カラーリングも渋く、ダイヤルのサンレイ仕上げも素晴らしく、長く飽きずに使い込める要素が満載の一本。こういう時計は一本持っておいて損はない。