しろくま腕時計紹介店

高級ブランド腕時計の魅力をウオッチコーディネーター(日本時計輸入協会認定)が発信。時計ブランドの哲学や時計のコンセプトを分かりやすく紹介。腕時計選びに特化したブログ。

予算30万円の時計選び【TAG Heuer】タグホイヤーが気になる20代若手

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C男が求める腕時計

(ピロロロ ロローン、ピロリロ リン ♪ )

 

しろくま腕時計紹介店(以下「くま」):いらっしゃいませ。

 

(C男は某中堅企業に勤める20代サラリーマン。入社数年で仕事にも徐々に慣れてきた。最近は先輩の影響で腕時計に興味を持つようになったが、時計の知識はほぼゼロ。)

 

C男:いまスマートウォッチをしているのですが、そろそろキチンとした腕時計を買いたいと思いまして。

 

くま:最近スマートウォッチ着けてる人増えてますけどね。

 

C男:スマートウォッチは便利なんですけど、、、

以前は、腕時計には全然興味がなかったんです。でも職場の先輩たちが、IWCとかタグ・ホイヤーとかしていて。

先輩が飲み会で僕に「ドヤ」ってしてきて、最初は鬱陶しいなぁと思ってたんですが、やっぱりカッコいいんですよねー。

キャバクラに行っても、先輩はボーナス突っ込んで買った高級腕時計だーって自慢していて、それも鬱陶しいんですが、やっぱり女の子たちは「すごーい」って言ってるし、女の子も興味はあるみたいです。

(拙稿「高級腕時計はモテるのか?腕時計選びのプロが考える」参照)

 

くま:そうでしたか。

 

C男:あと、最近、少し年上の彼女ができたんです。

その彼女に「服装が子どもっぽい」とか「スーツにスマートウォッチって普通なの?」とか色々言われて、、、

 

くま:色々あったんですね。

 

C男:それで、大人の男を目指すぜ、みたいなメンズファション雑誌なんかも読むようになって。

 

くま:みんな一度は通る道ですね。

 

C男:で、やっぱりスーツにはスマートウオッチじゃなくて、しっかりした時計を合わせたいと思ったんです。

先輩方のような高いものは買えないですが、今度の夏のボーナスから30万円を使って何か買おうかと思って、こちらの店を訪ねた次第です。

 

くま:C男さん、いいお金の使い方しますね。

(拙稿「時計は自分への投資だ」参照)

 

C男:でもその代わり、一生モノになるような時計が欲しいんです。

 

くま:話をまとめると、C男さんとしては、仕事(スーツ)や彼女とのデートでの大人っぽい服装に合わせられる感じで、長く使える物をお求めということですかね。

 

C男:仰るとおりです。

 

くま:分かりました。「長く使う」という意味では「機械式」の腕時計がおすすめです。

(拙稿「クオーツ腕時計にはない、機械式腕時計の魅力とは」参照)

 

C男:キカイシキ、、、

 

くま:C男さんにはまずそこからですね。電池で動くのじゃないんです。

(拙稿「機械式腕時計とクオーツ腕時計の違い」参照)

 

C男:へぇ〜電池を入れなくても動くんですか。ちょっと信じられないですが、どうやって動いているんですか?

 

くま:ざっくり言うと、長いヒモ状の部品(ゼンマイ)をクルクルと巻いて、それがちょっとずつ解ける際にでる力が動力になります。電池時計でいう電池の役割ですね。

あとは、その力を複数の歯車で針まで伝えて、針を動かすんです。

 

C男:長く使うなら機械式時計の方が良いのはどうしてですか?

 

くま:電池式時計は、内部のIC回路に寿命があって、これがダメになるともう使えません。

一方、機械式時計は電子的なものは何も入っていないんです。4年に1回程度のオーバーホールという「洗浄・分解・注油」というメンテナンスをしっかりおこなうこと、ガタが来ている部品を取り替えることによって、何十年、あるいは百年以上も使うことができるんです。

 

C男:じゃあ電池式の方は使い捨てですか。機械式の方は流行の「サスティナブル(持続可能)」ってことで、環境にも優しそうですね。

 

くま:ある意味そうですし、それに気に入った物を長く大事に使っているオトコはカッコいいと思います。

(拙稿「「分不相応なものを長く使う」時計選びのプロが考える美学」参照)

 

C男:憧れますね。無性に機械式時計が欲しくなってきました。

 

くま:C男さんは気になるブランドはありますか。

 

C男:僕自身は、ブランドとかあまり気にしないタイプです。物自体が良ければって感じですね。先輩が着けていたのでタグ・ホイヤーは少し気になっていますが。

 

タグ・ホイヤー カレラ Ref.WAR211A.BA0782

くま:タグ・ホイヤーですね。30万円という予算でギリギリいけるのは、、、

 

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タグ・ホイヤー カレラ Ref.WAR211A.BA0782

 

C男:これは格好いいですね!それにクセがなくて使いやすそうです。

 

くま:タグ・ホイヤーカレラという人気モデルです。29万7000円(税込)でピッタリ予算内です。

カレラはスーツでもカジュアルでも、これ一本でOKな万能タイプといえます。

価格もこなれていますし、まさにカレラはC男さんのような高級腕時計入門者をターゲットにした一本です。

裏側はスケルトン仕様で中身のムーブメントも見られます。

 

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タグ・ホイヤー カレラ Ref.WAR211A.BA0782

 

C男:機械、メカって感じで良いですね!カレラけっこう気に入りました。

他のブランドでは何かありますか?

 

モンブラン トラディション オートマティック デイト Ref.116483

くま:では次はこちらを、、、

 

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モンブラン トラディション オートマティック デイト Ref.116483

 

C男:あっ、この落ち着いた感じのデザインも好きかも。これは何というブランドですか?

 

くま:モンブランです。価格は23万8700円(税込)です。

 

C男:あれ、このロゴどっかで、、、まさか万年筆のモンブランですか?

 

くま:正解です。

 

C男:へぇ、モンブランて時計も作っていたんですね。意外、、、

 

くま:C男さん。筆記具のブランドが作った時計って、ちゃんと出来ているのか?って思いました?

 

C男:なな何で分かったんですか、、、

 

くま:ふふ。でも心配しなくて大丈夫です。

そもそも、モンブランは「リシュモン」という巨大ラグジュアリーグループに買収されたのを契機に1997年から時計づくりを始めました。

 

C男:リシュモン、、、?初めて聞きました。

 

くま:リシュモンは、カルティエIWCなどを傘下に収めています。

リシュモンには時計界では有名なヴァシュロンコンスタンタンA.ランゲ&ゾーネジャガールクルトといったハイクラスな時計ブランドも属しています。

 

C男:へ、へぇ。何タンタンでしたっけ、、、?

まぁいいや。とりあえずリシュモンがすごいことは分かりました。

 

くま:あと、リシュモンは「ミネルバ」っていうクロノグラフづくりに定評のあったムーブメントメーカーを買収して、そのムーブメントをモンブランに積み込んでいるんです。ミネルバが載っているってことで、時計通からも一目置かれているんですよ。

ご紹介のモデルのムーブメントはミネルバではないですが、モンブランの上級ラインには載っています。

(拙稿「時計屋放浪記【モンブラン】スターレガシー オートマティック クロノグラフ Ref.118514」参照)

 

C男:そうなんですか。つまり、モンブランには、リシュモンというのがバックについていて、ミネルバっていうメーカーも手に入れているので、時計づくりのノウハウは十分あるってことですね。

 

くま:そのとおりです。

 

C男:いいですね。タグ・ホイヤーもいいけど先輩と被るしなぁ。モンブランはデザインが結構好きですね。悩みますが、最後にもう一本紹介してください。

 

くま:でしたら、、、

 

ジン クラシックモデル 1739.ST.I.S

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1739.ST.I.S | ドイツ製腕時計 Sinn(ジン)公式サイト

 

C男:うぉー!これこれ。こういうのが欲しかったんですよ。

 

くま:C男さんにはジン・1739.ST.I.Sだと思いましたね。

ジン(正式名称はジン特殊時計会社)というドイツのブランドです。

ジン・1739.ST.I.Sの価格は35万2000円(税込)と予算オーバーですが、もう少し頑張れば手が届きますね。

 

C男:あと5万円か、、、昼を手作り弁当に変えて、彼女とのデートは公園とかしばらくの間お金のかからない所に行って、、、あ、いや、もうすぐ10万円の特別定額給付金がもらえるんだった。大丈夫です。

しかしジン特殊時計会社って、どういうブランドなんですか?

 

くま:ジンは、元ドイツ軍パイロットが創業したブランドです。

超ハイスペックで信頼性の高いパイロットウオッチの製造に長けています。

その代わり、どうしてもミリタリー感が強かったのですが、最近はこういったクラシカルなドレスウオッチも出ているんです。

 

C男:針が二本しかないですね。

 

くま:ジン・1739.ST.I.Sは二針時計ですね。クラシカルなドレスウオッチ風に仕上がっていますね。

また、ジン・1739.ST.I.Sの文字盤にはブランドロゴとメイドイン・ジャーマニーの表記だけで、分目盛りすらありません。

 

C男:ここまでシンプルにまとめてくれると、本当に格好良いです。

 

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1739.ST.I.S | ドイツ製腕時計 Sinn(ジン)公式サイト

 

くま:このようにジン・1739.ST.I.Sのバーインデックスがアプライド(植字)になっています。

のぺっとした文字盤だと寂しいんですが、立体感がある文字盤は高級感が高まります。

 

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1739.ST.I.S | ドイツ製腕時計 Sinn(ジン)公式サイト

 

くま:ジン・1739.ST.I.Sの裏側はスケルトンです。

 

C男:いや~ジン・1739.ST.I.Sは熱いです。これにしようかな、、、

今日紹介してもらった三本はどれも良かったです。

彼女とも相談して、じっくり考えて決めたいと思います。

 

くま:お役に立てて良かったです。私が紹介したもの以外にも時計はたくさんありますから、是非時計選びを楽しんでください。