機械式腕時計を買おうと探している方に向けて、当店が厳選した機械式腕時計をご紹介します。
今回は、以下の条件で考えます。
- 予算130万円
- シンプル×ドレス
- シックなイメージ
- ステータス重視
ヴァシュロンコンスタンタン VACHERON-CONSTANTIN
フィフティーシックス FIFTYSIX
オートマティック SELF-WINDING
Ref.4600E/000A-B487
価格は116万円(税抜)
ヴァシュロンコンスタンタンは1755年創業。
創業以来一度も製造が絶えることなかった時計ブランドとしては世界最古とされています(世界最古の創業はブランパンの1735年ですが、1970年代に一度休眠会社となった)。
ヴァシュロンコンスタンタンはパテックフィリップ、オーデマ・ピゲとともに「三大雲上時計ブランド」の一角を占める「超一流」時計ブランドです。
"ONE OF NOT MANY" 260年以上にわたり、ヴァシュロン・コンスタンタンは類まれなる世界を表現してきました。最高品質を保証するために、限られた数のみを製造しています。これは、見せ掛けでなく真の価値を大切にする企業理念に基づいた、高級時計というごく限られたカテゴリーに属する数少ないタイムピースです。時計愛好家が、人間性、伝統の継承、ノウハウ、革新、厳しい要求といったものに価値を見出すことのできる貴重な宝庫。時計に精通した愛好家のメゾンへようこそ。(公式HPより)
このHPの説明にもあるとおり「時計に精通した愛好家」が行きつくブランドで、機械式腕時計に興味を持った方がいきなりヴァシュロンコンスタンタンに行くということは稀でしょう。
ところで、家電を修理に出したら「古くて当時の部品がないから修理できない」なんて言われた経験があるかもしれませんが、 ヴァシュロンコンスタンタンでは1755年の創業以来製造した「すべての時計」の修理に応じてもらえます。
これはすごいことで、7~8代前の先祖が使っていた時計が未だに使えるという計算になります。
そのことがヴァシュロンコンスタンタンが260年以上も途切れることなく続いてきた一つの証、アイデンティティでもあります。
過去と現在の永遠の繋がり 自社のアトリエから出荷されたタイムピースの修復サービスを提供できるマニュファクチュールは極わずかです。したがってヴァシュロン・コンスタンタンは、名誉にかけてこの時計のノウハウを継承し、それぞれのタイムピースの偉大な歴史を受け継いでいます。(公式HPより)
遺産保護の追求 スタンダードなサービスと一線を画する修復には、厳密なノウハウ、メゾンの歴史に関する深い知識、そして特殊な工具も求められます。その古さ故に、職人または熟練時計職人が、交換に必要な部品を1つ1つ手作業で製作することも珍しくありません。そのためジュネーブのマニュファクチュール ヴァシュロン・コンスタンタンには、修復を専門とするアトリエが開設されています。(公式HPより)
といった具合で自社製品を永遠に直していくことを誓っています。
よくある質問ということで以下の一節があります。
ヴァシュロン・コンスタンタンのウォッチの修理には、どのくらい時間がかかりますか?
すべては製品の希少性と必要な作業の複雑さに左右されます。タイムピースによっては最長2年の作業が必要になる場合もあります。(公式HPより)
修理に最長2年!
気迫すら感じます。
壊れたら新しいのを買ってまた捨てるというのではなく「最高級のもの」を「大切にメンテナンスしながら使い続ける」というのが「粋」ではないでしょうか。
ヴァシュロンコンスタンタンの最大の魅力は、260年前の時計でも直す、これからも直し続ける、というアフターサービス。それが雲上ブランドと言われ、「いつかは手に入れたい」と時計愛好家に求められる所以だと思います。
しかし、雲上ブランドだけあって価格はかなりします。会社員がボーナスが入ったから・・・といって気軽に買えるような価格帯では到底ありません。
そういう意味で敷居が高かったところ、2018年に「フィフティーシックス」というラインナップが発表されました。100万円代前半でヴァシュロンコンスタンタンの新品が購入できるということで注目を集めました。
フィフティーシックスのモデル名の由来は1956年に発表されたRef.6073から着想を得たことにあります。
ご紹介のモデルですが、ケースはSS(ステンレススチール)製。仕上げは極上。
12時位置に「マルタ十字」のブランドロゴ、「VACHERON CONSTANTIN GENEVE」のブランド表記。
アラビア数字の時字、バーインデックスはいずれも18Kホワイトゴールド製です。
これだけで、もはや価値十分です。
大きさは40mm、厚さは9.6mmとちょうどです。
裏蓋はシースルーになっており、時計の中身(ムーブメント)を鑑賞することができます。
自動巻き(オートマティック)です。
ケースはSS製ですが、ローターは「マルタ十字」が施された22Kゴールド製(24Kが純金であり、22Kは純度約91.7%)となっています。
金は重いので巻き上げ効率が良くなります。
他人に見えるわけではないところにコストをかけているのがカッコ良いですね。
ムーブメントはキャリバー1326で、パワーリザーブは48時間。
ペルラージュ装飾は細部まで含めて一級品の出来栄えです。
コート・ド・ジュネーブ装飾も美しいです。
ヴァシュロンコンスタンタンといえば、古典的なドレスウオッチであるパトリモニーというラインナップでも200万円を超えてきます。
フィフティーシックスがなぜここまでコストダウンできたかというと、仕上げ基準や精度などがとても厳しい「ジュネーブシール」を取得していないことと、一部オートメーションを取り入れて製造していることにあります。
そうはいっても一級品であることに変わりはありません。
しかしそれでも100万円を超えるのか・・・と思われたかもしれません。
確かにHPにアップされている静止画では、仕上げの良さが中々伝わりにくいのです。
動画を貼り付けておきますので是非ご覧ください。
私自身は静止画だけではそれほどでもないなと正直思っていましたが、実物はかなり格好良いです。
【ヴァシュロンコンスタンタン】 フィフティーシックス・オートマチック! インフォーマルウォッチの超新星を実機レビュー!
静止画では分からなかった加工精度やインデックスの輝きがよく分かりましたね。
雲上ブランドとして価格面の敷居が高かったヴァシュロンコンスタンタンでしたが、フィフティーシックスにより求めやすくなりました。
これは欲しいですね~。